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柿本 有恒 2015年入会​ 2023年卒業
(株式会社柿本商店 取締役営業部長)

○あなたのJCヒストリー
 2015年、サラリーマンを辞め、故郷に戻ってきて間もない31歳で入会しました。はじめは、自分の生活の重要な部分として捉えておらず、それほど熱心には活動に参加していませんでした。夜の集まりについても、酒を飲むこともあまり好きではなく、夜中までとなると眠くなってしょうがないですし、コミュニケーションとるのも得意ではありません。早く帰って趣味に没頭していたい人間でした。しかし、2年、3年と続けていくうちに、心置きなく話せる仲間も拡がり、JCの組織のことや考え方、一年間のスケジュールも体に染みついてきて負担ではなくなりました。
 2016年には北海道地区協議会へ出向、2017年には庶務(事務局系)、2018年は副委員長と偏り少なく経験し、2019年にはJC生活の中で一番(?)の試練と思い出に残ると言われている委員長を経験しました。話には聞いていましたが、委員長時代は一番試練も多く、しかし一番楽しく、そして一番新たな経験と自己成長を感じました。2020年は岩見沢青年会議所としては一旦役職が無い立場となりますが、再度北海道地区協議会へ出向し、外の世界を勉強してこようと思ってます。

○入会したきっかけ
 30歳の時に地元に戻ってきたのですが、帰ってきて間もなく幼馴染(と言っても幼稚園以来の再会でした)がどこからか聞きつけ、会社へ遊びにきてくれました。
 すぐに入会を勧められたのですが、当時は帰ってきたばかりで仕事の内容も分かってない時期でしたのでお断りしました。ですが、その後もあの手この手で勧誘され、最後は逃げきれず(?)入会することになりました。自分の生活の中ではまだ早いなと思っていたのですが、最後の決め手はOBの方から言われた「声をかけられているうちが華だぞ」の一言でした。たしかにその通りです。青年会議所は20~40歳の青年であれば入会資格はありますが、とはいえ誰でも声をかけていただけるわけではありません。このまま断り続けることもできますが、こうして声をかけていただいてる時がタイミングなんだな、と思いました。
 

○入会前のJCのイメージ、そして今はどう思っていますか
 私の場合、父親も祖父もJCOBです。子供の時も親に連れられて行事に参加したこともありましたので会の存在は知っていましたし、話に聞いてました。そのため、入会したら思いのほか自分の時間が取られてしまうことも、夜遅くなることも、お金がかかることも知っていました。
そういった面でギャップというのはあまり感じませんでした。
 

○JCの活動が人生にどのような影響を及ぼしていますか
【交友関係の拡がりを感じます】
もし、このまま仕事だけをしていたら、今のような交友関係はあり得なかったでしょう。
大都会でもなく、ましてや大人になるとなかなか同世代の新しい交友は生まれないのではないかと思います。JCの活動は仕事に関係ない活動であるからこそ、たとえ仕事上ではライバル関係にある人とも仲良くなる機会が多くあります。

【指導いただく機会があります】
これを読んでいただいている貴方がもし社長の息子さんや娘さんだった場合、日常で指導を受ける機会というのはなかなか無いのではないでしょうか?JCは同じ年代の集まりでありながらも指導されることが多々あります。そこで自分の常識と世間の常識のギャップを認識し、自分を矯正することができます。このような機会がある場面はそうそう無いのではないでしょうか。

○JC、仕事、家庭をどのように棲み分けていますか
 私の場合、時間の使い方が下手で同時にいくつものことを遂行できるタイプでは無いので、完全に分けるようにしています。特に委員長の一年は、私が下準備しておかなければ委員会メンバーの手が進まないことが多々あります。そこで私は、定時までに仕事を終わらせて、その後の寝る時間まではJC。もしくは早起きして仕事前にJC(資料作成等)を終わらせる、などと分けてました。どうしても昼に動かなければならない時は、午前中仕事で午後JCなど、生活リズムの節目で切り替えてました。
 また、JCが趣味なメンバーは別として、全ての行事に参加していたのではプライベートの時間は本当に取れず、疲弊してしまいます。そこは自分の今の会でのポジションを理解して、周りに迷惑かけない程度に断るところは断るようにして良いと考えています。周りから「あいつは週末 だいたい用事があるとか言って家にいなくて何やっているんだか分からない」などとよく言われています。

○1ヶ月の活動時間を教えてください
 その年の自分の役職によっても大きく違いますが、委員で5~10日/月程度ではないでしょうか。

委員長時代は手帳を見直し数えたら、大小合わせてだいたい22日/月(273日/年)なんらかのJC活動をしていました。全て全日ではないですけどね。

○1ヶ月の活動費用を教えてください
 年会費を別として、その年の役職によっても大きく違いますが、委員で少ない月で1万円程度(主に飲食)多いときで3万円程度(遠征など)でないでしょうか。
委員長時代は・・・、ナイショです。
 

○入会して感じたメリットを教えてください
【圧倒的な情報の豊富さ】
 大都会では大都会としての、そうでないまちはそうでないまちの情報があります。JCは自分の仕事に関わることだけではなく、例えば自分にお子さんがいる方でしたら、自分のまちの教育状況や支援の情報・考え方が耳に入ります。また、自分の仕事に関係のない情報(私の場合であれば、例えば農業のことなど)も知ります。そして案外そのようなところで新たな仕事に繋がったりもします。
【会の運営の仕方が勉強になる】
 社会人をしていると、式典や総会などに参加することはがあるかと思います。ただ、参加することはあっても、いざそれを準備する側となるとできそうでできないものです。席次の順番や会の進め方など、そこには学校では習わない常識があります。「面倒くさい」「そんなの避けて通るから自分には関係ない」と思っている方もいるかもしれませんが、その時はある日突然やってきます。そして避けて通れない時も必ずあることでしょう。自分の働いている会社でも、もしかしたら周年事業などを行う時があるかもしれません。式典やその他の会の手伝いなど、JCでは運営側として準備することが幾度もあります。そこを経験しておくことは社会人にとって大切なことだと思います。年をとってからその場面に出くわしあたふたしていると格好悪いですよね。
【JCはつながれる】
 JCは世界組織で、北海道だけでも46の市町村にあります。日本には694もあります。
初めて会った者同士でも「君JC知ってる?」「私JC入ってます」と言っただけで初対面の壁は一気になくなります。いきなり仲間意識が生まれるのです。そしてJCの肩書があると、至る所で話が上手く進みます。「JCさんだったらいいですよ」という具合です。JCは様々な活動を行っておりますが、その時に色々な方の協力を得なければ話が進みません。そのようなときに得体の知れない団体では信用問題もありなかなか進みません。JCという肩書があるだけで社会的信用が生まれます。
やりたいことがやりやすい環境です。
【同年代の新しい出会いがある】
 JCはまちづくり団体と言われますし、周りからもそうみられることが多いですが、それだけではありません。業界に縛られない青年経済人の集まりですので、自分の職種と全く違う人とも出会えるのも多きなメリットだと思います。私の場合、こんなことがありました。
私の職種は農業とは全く関係のないのですが、ある時、機材買っていただいている養蜂場から「岩見沢って菜の花畑多くあるよね。そのハチミツを獲りたいんだ」というものでした。そこで私は農家を営むJCメンバーのところに相談しに行ったところ、話がトントン拍子で進み、あっという間に製品化にまでなりました。この話しは、養蜂場にとっても農家さんにとっても、もちろん私にとっても嬉しい話しでした。もし、私がJCに入会していなかったら、この養蜂場の方の役に立てることはなかった話です。

○入会して感じたデメリットを教えてください
【なんと言っても、時間ではないでしょうか】
 JC活動をするということは、仕事でも家族と共に過ごす時間でも趣味の時間でもない新たな時間を要するものになります。どんなに時間の使い方が上手い人でも、全員に平等に与えられた24時間の中で行うわけですので、少なからず時間的負担は増えます。私は外で遊ぶことが好きで週末が何日あっても足りないと思っている人間ですので、晴天の日にJCがあると悲しくなるのは正直な気持ちです。
でも解決方法はあります。JC活動をキャンプ場で行えば良いのです。

○最後に、あなたにとってJCとは

 冗談ではなく、20~40歳の方は全員入れば良いのにな、と思っている組織です

 

 JCはまちづくりや教育や自己成長など様々な側面をもっているので「JCとは」は一言では表せません。関わらなくても生きてはいける組織であることは間違いありません。ただ、成人の多くは仕事をしてお金を稼いで生活していますが、逆を言えば仕事だけ頑張っている人は世の中にいくらでもいる誰にでもできることだと思ってます。せっかく生きているのであれば仕事と家族と趣味にだけ時間を使うのではなく、自分のまちのためや自分の知らない世界に触れることがどれだけできるかで、その他の大勢とはちょっと違った厚みのある人生を送れる人となるのではないでしょうか。

「仕事が忙しいから」は当たり前。JC会員も暇な人はいません。

「今は仕事が忙しいから一年後に考えよう」も一年後もその忙しさは変わらないことでしょう。意外と慣れてくると両方なんとかできてしまうものですよ。

誰でもできる当たり前の人生とは違う経験をして、初めて面白い人生となるのではないでしょうか。

私はそんな大人になりたいのでJCやってます。

既に他で実践している人は入会する必要ないかもしれませんね。

 

 自分は生活しているにあたって「こうだったら良いのに」とか「岩見沢はこうだからダメなんだ」「もっとこうしてくれれば良いのに」なんて思い、ありませんか?きっと皆さんもそれぞれ自分のまちやその他の色々なことに不平不満を一つや二つ持っていることと思います。

ただ、それを陰で愚痴っていたところで何も生まれません。

青年会議所は、まちを大きく変えることはできません。ただ、そのきっかけや、その改革の一役を担うことはできます。

家で酒を飲んでテレビやYouTubeに興じながら現状を嘆いているよりも、仲間と共に自分のやりたいことをできるかもしれない時間をすごしてみてはいかがですか?

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kakky
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